HSPさんは刺激に敏感です。HSPさんにとって刺激の種類は幅広く、嗅覚や視覚などの五感、人から受けるエネルギー、たくさんの情報などが挙げられます。
そんな刺激の中でも今日は五感の中の「嗅覚」についてお話していきたいと思います。
苦手な臭いを嗅いだら具合が悪くなる
匂いに敏感で嗅いだら具合が悪くなります
このようにHSPさんの中で、臭いに対してストレスを感じてお困りの方はいませんか?
HSPさんは元々刺激に敏感なので、人一倍に匂いに敏感で、ストレスを受けやすいです。
匂いって自分で取り除けるものもあれば、自分の力ではどうすることもできないものもあるので対策しづらいですよね。
でも探してみれば対策はちゃんとあるんです。
わたし自身、HSPの気質をもっています。そしてわたしも匂いに敏感で、臭いでストレスを感じることが多くあります。嫌な臭いをかぎ続けると具合が悪くなったり、頭痛を感じたりすることもあります。
でも自分の気質をよく理解し、”ストレスから出来るだけ離れよう”と考えるようになりました。
この記事ではその中で生まれた対策や、一般的に取られている対策を幅広くご紹介しています。
そしてこの記事を読むと『においから感じるストレス対策を学ぶことができます。』
最初に結論を申しますと、匂い対策で大事なことは
●自分への理解を深めること
●苦手な匂いに近づかないこと
●におい対策に必要なアイテムを有効活用すること
です。
ではここからその詳細を見ていきましょう。
なおこの記事では「におい」を文字で表す際に「匂い」・「臭い」・「におい」この3つの書き方をしています。この記事ではそれぞれこのように使い分けていきたいと思います。
・匂い・・におい全般をさす時、一般的なにおい、ストレスを与えにくい香りなど
・臭い・・異臭、ストレスを与えるような刺激臭など
・におい・・中性的なとき
表現方法に誤りがあるかもしれませんが、ご理解いただけると嬉しいです。
目次
匂いに敏感なのはHSPの気質
先ほどの結論でお話したように、HSPさんは刺激に敏感です。
→HSPについて詳しく知りたい方や自分がHSPかどうかを確かめたい方はこちらの記事をご覧ください。
HSPさんが苦手な刺激を下にまとめてみました。
視覚・・強い光や視覚情報が多いごちゃごちゃとした環境(HSPさんは視覚情報の多い買い物や運転が苦手な人が多いです。)
聴覚・・大きな音や突然なりだす音(住まいに目を向けた防音対策の記事はこちら)
人・・人の表情や態度、気配などに敏感(人に怒られること・怖い上司・職場の人間関係・親戚づきあいを苦手とするHSPさんは多いです。)
自分がHSPだとわかるまではどこか生きづらさを感じていたHSPさんも多いのではないでしょうか?
HSPは生まれもった気質です。病気ではないので治すことはできません。
私たちが日本人として生まれたことはどうやっても変えることはできませんよね。(手続きによる変更の問題は抜きとして・・。)
それと同じように繊細で刺激に敏感な気質は途中で変えることはできないのです。
HSPは個性です。ありのままの自分を受け入れて自分らしくいきていこうという記事でも述べたように、HSPは個性のひとつといえます。
自分への理解を深めることは、自己肯定感を高めることに繋がっていきます。
自分の弱みや苦手なことをありのままに受け止められるようになると、自分を上手にいたわり、癒してあげることができるようになってきます。
なので自分をきちんと理解することが大切です。
HSPが苦手な匂い
HSPさんが苦手とする匂いはたくさんあります。わたし自身も苦手とする匂いが多いです。
わたしはツイッター(@annkomochidesu)をやっていますが、HSPさんのフォロワーさんも多く、たまに
〇〇の匂いが苦手
〇〇臭がすごくて具合が悪くなった
などのツイートを見かけます。
実際にツイッターで嗅覚に関するアンケートをHSPのフォロワーさんにとりました。
51名の方にアンケートにご協力をいただきました。
やはり匂いに敏感なHSPさんが多いという印象を受けました。
ではここからはアンケートにあげた匂いについて詳しくみていきたいと思います。
苦手な匂い① 体臭
体臭とは汗や皮脂などの臭い、加齢臭や足の臭いなどが挙げられます。
体臭によるストレスは汗をかきやすい夏場に感じやすいですよね。
相手に直接伝えることも難しいので、なかなか切っても切り離せないストレスのひとつになるかと思います
苦手な匂い② 強い香りを放つ製品
ここでさす製品とは
- 香水
- お香
- 柔軟剤
- 芳香剤
- タバコ
などです。
苦手な匂いでかつ香りが強いものをかいでいるとめまいや頭痛がしてきて具合が悪くなってしまうという方もいると思います。
苦手な匂い③ 生活臭
ここでさす生活臭は次の通りです。
●人が日常生活を送る中で自然発生してくる臭い・・排水溝・生ゴミ
●自分の生活や習慣の中で染み付く臭い・・いろんな匂いが入り混じった匂い・ペットの匂い
他の人の家にお邪魔したときの生活臭が苦手と感じるHSPさんも多いはずです。生活臭はその人の生活習慣にも大きく関わっていきます。
もし生活を共にする方がいたら、苦手な匂いを理解してもらって匂いによるストレスを減らしていきたいですよね。
苦手な匂い④ 菌から発生する臭い
ここでいう菌の臭いとは洗濯物の生乾き臭やカビ臭などをさします。
これらの菌の臭いはツーンと鼻に残るような刺激の強い臭いであることが多いです。
またこれらは不衛生な菌であるので、臭いをかいで具合が悪くなってしまう方も中にはいると思います。
【対策3選】苦手な匂いと上手く付き合うコツ
匂いは自然に発生するものだし、相手の匂いを簡単にはコントロールできないので対策が難しいのでは?と思ってしまいますよね。
確かに苦手な匂いを完全に取り除いたり、避けたりすることは難しいかもしれません。
ですが苦手な匂いから意識的に遠ざかったり、アイテムをうまく活用したりすることによってうまく対策できるものもあります。
ここではその対策を3つご紹介します。
対策① 匂いが集中する場所へ行かない
たくさんの人が集まるような人口密度が高い場所は苦手な匂いが充満しやすいです。
その場所が密閉された場所であればなおさらです。
たくさんの人が集まる環境は
人混みが多いデパートやイベント
満員電車・満員バス
などが挙げられます。
自分が匂いに敏感で、ストレスを感じたり気分が悪くなりやすかったりする体質であるとあらかじめ分かっていれば、そのような人がたくさん集まる場所には行かないということが対策のひとつとなります。
電車やバスなどの交通手段に関して
通学通勤で電車・バスを使う場合、満員状態が避けられない。
という方もいると思います。
そのような時は次の項目で挙げているマスクを着用するなどしてできる工夫を取り入れていきましょう。また可能であれば人ごみの少ない時間帯を選んだり、人の少ない車両をリサーチしたりして乗るのもいいですね。
わたしは以前働いていた職場の通勤に満員電車を利用していました。わたしは人酔いしやすい上に匂いに敏感だったため、電車に乗っているだけで具合が悪くなることも多かったです。
ですが当時は自分がHSPだとは分からず、自分のことをよく理解していなかったため、我慢するしかないと思っていました。
現在勤めている職場の移動手段も電車ですが、満員電車ではありません。座ることもできるのでそこで目をつぶって休んだり、読書や好きな音楽を聴いて過ごしたりすることもできます。
やはり満員電車と違って、匂いに対する大きなストレスはありません。
今後転職することがあれば、わたしは満員電車が必要な職場は選びません。
そのような視点から職場を選ぶだけでもHSPさんは日々のストレスから解放されるでしょう。
対策② アイテムを活用
ここでさす道具は「マスク」です。コロナの時代でマスクの着用が当たり前になりました。
マスクは菌の出入りを防ぐ道具として一般的に使われています。
ですが匂いに敏感なHSPさんに取ってマスクは匂いの軽減に役立つアイテムにもなります。
マスクの種類にもよりますが、マスクの質が良かったり厚みがあったりするものを選ぶと匂いの軽減度がアップするでしょう。
刺激に敏感なHSPさんが道具を活用する場面は他にも。
周囲の音が苦手な方・・耳栓やイヤホン
周囲の光や視覚情報に敏感な方・・メガネやサングラス
五感による刺激は避けられないものも多いですよね。なのでうまくアイテムを活用して刺激の影響を減らしていきましょう。
対策③良い香りの製品の活用
良い香りで匂いを打ち消すという一般的な方法です。
匂い対策で使われる一般的な製品は芳香剤や消臭剤ですよね。生活臭を消すアイテムとしては有能です。
すでにお話した通りその製品の香りを苦手とするHSPさんもいると思います。ですが好きな香りの製品があったらそれは強い味方になります。
製品には強い香りのものもあれば、心が安らぐ優しい香りもものなどざまざまあるので、自分の好きな香りのお気に入りのものを見つけてみるのもいいかもしれません。
HSPさんは好きな匂いで癒される
HSPさんの魅力のひとつとして、苦手な刺激に影響を受けやすい反面、良い刺激にも影響を受けやすいです。
自分の好きな香りを嗅いで、HSPさんはうっとりしたり、心が安いだりする経験が多いと思います。
自分の好きな香りをノートなどに書き出してみましょう。
そしてぜひ自分が好きな香り、落ち着く香りを自分の近くにおいて、リラックスできる環境を作ってみてください。
そしてHSPさんの気質のひとつに「感受性が優れている」があります。
そのためHSPさんは空や海、山といった自然の美しさに感動しやすいです。
この優れた感受性と嗅覚により、自然が放つ香りにはHSPさんに強いリラックス効果を与えてくれます。
なので「ストレスを感じたら自然に足を運ぶ」ということもオススメです。
まとめ
HSPは匂いに敏感
まずは苦手な刺激・情報がある自分を受け入れていくことが大切!
HSPを個性として捉えていく。
HSPさんが苦手な匂いの例
・汗や皮脂から出る体臭
・排水溝や生ごみ、ペットの匂いなどの生活臭
・生乾きやカビから発生する菌の臭い
・芳香剤や香水などの強い香りを放つ製品
【匂い対策3選】
- 匂いの集まる人ごみや人口密度の高い場所に行かない
- マスクの着用
- 好きな香りの芳香剤や消臭剤の利用
HSPさんは苦手な匂いに刺激を受けやすいけど・・
その分、
『好きな香りにも良い刺激を受けやすい』です。
なので好きな香りに包まれてリラックスしてください。
また海や山などの自然のにおいもいいですよね。感受性豊かで嗅覚が敏感なHSPさんにとって自然の癒し効果は抜群でしょう。
HSPさんは刺激に敏感である気質なゆえに苦労することもあると思います。
でも自分のことをよく理解し、大切にすることで自分にできる対策や工夫を選んでいくことができます。
匂いに限らず、ストレスとなる刺激とうまく距離をとっていきましょう。
最後に少し自己紹介させてください
わたしは現在保育士として働いています。幼い時から人間関係に悩み、社会人で社交不安障害・視線恐怖症を発症。
→克服までの12年間の道のりをつづった記事はこちらです。
その当時は眠れないことや強迫観念・強迫行動にも悩まされていました。
現在は繊細で疲れやすい気質=HSPであることを認識して、無理のない生活を送るように心がけて過ごしています。「HSPは個性です。ありのままの自分を受け入れて自分らしく生きていこう」の記事の中で、HSPである自分を受け入れることの大切さを述べています。
心が繊細で他人の機嫌を伺いやすいHSPの気質は、非HSPに比べると不安障害になりやすいのではないか?と思うようになりました。実際に不安障害を経験して見えてきたことを「不安障害とHSPの境界線を体験者の目線から解説」の記事にまとめています。
このブログでは「なぜか自分を好きになれない」という方に向けて、自分を好きになるための考え方や行動の起こし方に関する内容の記事を心を込めて掲載しています。
興味のある方は当ブログあんこもちブログへお気軽にお立ち寄りくださいませ。
それでは、この辺で終わります。お読みいただき、ありがとうございました。