HSPさんは刺激に敏感です。自分ではコントロールしづらい外からの刺激にHSPさんはストレスを感じやすいです。
HSPさんが苦手とする刺激は嗅覚・視覚・感触などの五感だけではありません。「人」や「情報」といった、人のエネルギーや情報を処理する思考などもHSPさんにとっては強い刺激になるのです。
そんな刺激の中でも今日は五感の中の「聴覚」についてお話していきたいと思います。
大きな音がなるとビックリしてしまう
どうしてもアノ音が気になって仕方がない
このように音に敏感でお悩みのHSPさんはいませんか?
音の音量をテレビのように自分でコントロールできたら良いのですが、実際はできないものも多いですよね。じゃあ我慢するしかないの?
いえいえ実は、できる対策って結構あるんです。
なぜなら私自身がHSPで音ストレスに悩んでいた者のひとりです。ですが自分がHSPだと分かり、音に対するストレスを減らすことに成功しました。
この記事を読めば『音とうまく共存していく方法』が分かりますよ
自分にできる対策を始めて、ストレス削減を目指しましょう。
最初に結論を申しますと、音対策で大事なことは
●自分への理解を深めること
●音の少ない環境を選ぶこと
●相手に理解してもらうこと
●音対策に必要なアイテムを有効活用すること
です。
ではここからその詳細を見ていきましょう。
目次
音に敏感なのはHSPの気質
先ほどの結論でお話したように、まずは自分への理解を深めることが最初の1歩です。ストレスがかかっている自分を守るためには、自分のことをよく知らないと対策ができないからです。
冒頭でもお伝えしましたが、HSPさんはさまざまな刺激に敏感です。
詳しくみていくと・・
●嗅覚・・匂いに敏感なHSPさんは多いです。香水やお香といった匂いの強い製品や汗や皮脂などの体臭など、HSPさんは日常生活において様々な匂いを敏感です。HSPさんが苦手な匂いや対策についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
●人・・・HSPさんにとって「人」そのものが強い刺激です。なので怒られることが苦手だったり、人に認められようといい子ちゃんを演じてしまったりするHSPさんは多いです。
また職場においても威圧的な上司やたくさんの人間関係に疲れてしまうということをよくHSPさんから聞きます。これも人そのものが強い刺激であるからと言えます。
●情報・・HSPさんはゆっくり物事を考えるのでマルチや答えをすぐに求められることや作業が苦手な方が多いです。またたくさんの視覚情報がある環境に疲れやすいです。
そのためその場その場で判断をしていくことの多い車の運転やたくさんの情報があふれている買い物を苦手とするHSPさんの声をよく聞きます。
このような特徴を知らずに、どこか生きづらさを感じて過ごしてきたHSPさんも多いのではないでしょうか?
HSPは生まれもった気質です。病気ではないので治すことはできません。
私たちが日本人として生まれたことは自分では変えることはできませんよね。(手続きによる変更の問題は抜きとして・・。)
HSPもそれと同じです。
だからHSPは個性のひとつと言えます。
自分への理解を深めていくと自分の弱みや苦手なことをありのままに受け止めていくことが必要となっていきます。
その過程で自己肯定感が高まっていき、自分を上手に労り、癒してあげることができるようになっていくのです。
それが音対策を始める土台となります。
なので最初に自分をきちんと理解することが大切なのです。HSP気質でお悩みの方必見。ありのままの自分を受け入れて自分らしくいきていこうという記事でHSPを個性としてとらえる大切さをまとめています。
HSPの苦手な音
HSPさんが苦手とする音はたくさんあります。わたし自身も苦手とする音が多いです。
わたしはツイッター(@annkomochidesu)をやっていますが、HSPさんのフォロワーさんも多く、たまに
〇〇の音が苦手
〇〇の音を聴くとストレスを感じる
などのツイートを見かけます。
ではHSPさんが苦手とする音をさらに詳しくみていきたいと思います。
苦手な音① 家電製品
HSPさん苦手に感じる音の例を下にまとめました。
- テレビの音。音量が大きかったり、突然ボリュームが大きくなったりすることが苦手。
- 冷蔵庫やファンの稼働音。
- 掃除機やドライヤーなどの大きな音を発する家電。
家電は生活と密接していて、切り離せないものです。また家族や恋人など生活を共にする人がいれば、家電製品を使うタイミングが異なるので、その分ストレスが増えてしまうという方もいるかと思います。
苦手な音② 乗り物の音・作業音
HSPさんが苦手に感じる音の例を下にまとめました。
- 消防車や救急車などの緊急車両のサイレン
- 電車が通るときの音。電車がすれ違うときの振動音。
- 工事現場の作業音。
上記にものは突然鳴り出し、音のボリュームも大きいので、これらの音を苦手と感じるHSPさんは多いかと思います。
苦手な音③ 突然なる大きな音
突然なりだす大きな音に驚いてしまうHSPさんは多いです。例えば次のような音です。
- サプライズを演出するクラッカー
- 車のクラクション
- 「わあ!」などといったおどかしの声
HSPさんの中には「サプライズが苦手」な方もいます。それは人の声やクラッカーなどの音で驚きやすいからということも理由のひとつです。
苦手な音④ 騒音・雑音
HSPさんは聴覚がいいので、仕事や勉強中に雑音や騒音がすると作業に集中できなくなってしまいます。雑音・騒音は例えば次のようなものです。
- 人の話し声
- 足音
- パソコンやコピー機などの他人が発する作業音
- 建物の外から聞こえる車などの走行音
- 動画やテレビの閲覧中に流れる広告の音
作業に集中したいけど、あの音が気になって集中できない・・
このような悩みを抱えているHSPさんをよく見かけます。
対策3選
ではここからはHSPさんにオススメの対策3選をご紹介します。
簡単にできる対策もあれば、少し大掛かりな対策もあります。自分が始められるものからぜひ、試してみてください。
対策① 音の少ない環境を選ぶ
これは大きな枠組みでの取り組みになりますが、大事なことなので先にお話します。
自分が音に敏感な気質だとわかったら、できる限り音に悩ませない生活を送りたいですよね。その対策のひとつに「住まいや職場を変える」があります。
まずは住まいと職場にはどんな音の悩みが潜んでいるかみていきたいと思います。
【住まい】
- 外の工事音、車や電車の走行音
- 隣人の生活音
など
【職場】
- 電子機器や工事などの作業で発生する機械音
- 人の話し声
- 電話や放送などの音
など
HSPさんの周りには苦手な音がたくさん転がっています。
住まいは自分の身体を休める神聖な場所で職場は嫌でもその場にいなくてはいけない半強制的な場所。
その場所がHSPさんが苦手な音であふれていたら、家では疲れが取れず、職場では疲れが溜まっていくばかりで辛い生活になっていまします。
なので環境に目を向けることも大切なのです。
とは言っても、簡単に住まいや職場は変えられないよ。
そうですよね。実際にはそのような方が多いと思います。
なので今後引越しや転職を考えている人はぜひこの対策を覚えておいてほしいです。
大きな対策ですが、自分をストレスから守るためには大切なことです。
実際わたしは、住まいの環境を変えてから音に対するストレスが激減しました。
住まいの環境の大切さをつづった記事が他にもありますのでぜひこちらも参考にしてみてください。
対策② 防音の効果のあるアイテムを活用
防音アイテムはどんどん活用していきましょう。
家で使える防音アイテムは
- 防音シート
- 防音カーテン
などです。
また家具の置き場所を工夫することによって隣人の生活音を家具が少し防いでくれるでしょう。
また普段使いできる防音アイテムは
- 耳栓
- イヤホン
などです。
質にもよると思いますが騒音や雑音を大きくカットしてくれると思います。
対策③ 相手に理解してもらう
家族やお付き合いしている人がいて、一緒に生活をしたり、過ごす時間が長かったりする場合、日常生活の音を共有していく必要があります。
音の感じ方、ストレスの受け方は人それぞれ。
自分にとっては大きくて苦手な音でも相手にとっては普通だったりします。
例えばテレビ。
テレビの最大音量が10だとします。
HSPさんの彼女Aさんにとってちょうどいい音量は6。
非HSPさんの彼氏Bくんにとってちょうどいい音量は8。
これを見ると両者に音に対する感覚に違いがあるのがわかります。
こんな時はどう伝えるかが大切です。最初に避けたほうがいい伝え方を教えます。
【NGな例】
●勝手に音量を下げる
→相手は音量が高めの方が好きなのですから、勝手に音量を上げてしまうかもしれません。
●「うるさいから音量下げて」とストレートに言う
→「いや!こっちは聞こえづらいから!」と相手は反発心をもつかもしれません。
大事なのは、「ちゃんと伝えること」です。
例えばこのような伝え方がいいでしょう。
わたし大きい音を聞くと疲れてきちゃうから、テレビの音6くらいにしてほしいな。
テレビの音で驚いてしまうことが多いからテレビの音量をもう少し低く設定したいんだけど、いいかな?
「こういう感じ方をしてしまうからこうしてほしい」
このようにきちんと理由とお願い事をセットで伝えるようにしましょう。あなたが真剣に伝えることできっと相手も真剣に考えてくれるでしょう。
自分が「HSPだから配慮してほしい」とストレートに主張することはオススメしません。
なぜなら人は知らない言葉や知らないものに最初は不信感を感じる生き物だからです。
HSPという概念がすぐに相手に伝わるとは限りません。
「なんで理解してくれないんだ」と相手に反感を覚えるかもしれませんが、理解できない側にもちゃんとした心理があるのです。
「理解できないのが普通」ということを大前提に置いた方がいいかもしれません。
HSPさんは好きな音で癒される
HSPさんは苦手な刺激に影響されやすい反面、良い刺激にも影響を受けやすいです。
- 自分の好きな音楽やBGM
- オルゴールやピアノなどの心地よい音
- 鳥のさえずりや川のせせらぎなどの自然から聞こえてくる音
「感受性が豊か」なHSPさんはこのような音を聴いてとてもリラックスできるのです。
特に自然はかなりのリラックス効果があるとされています。
「最近疲れが溜まっているな~」と感じたら、自然に足を運び、自然の音に癒されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はHSPさんの聴覚に関する情報をお話してきました。
HSPは音に敏感で苦手な音が多い
まずは苦手な刺激・情報がある自分を受け入れていくことが大切!
HSPを個性として捉えていく。
HSPさんはこんな音が苦手・・
- 家電製品(テレビ・ドライヤー・掃除機など)
- 乗り物の音・作業音(緊急車両のサイレン・工事現場の音など)
- 突然なる大きな音(クラッカーやクラクションなど)
- 騒音・雑音(話し声・足音・CMなど)
【匂い対策4選】
- 音の少ない環境を選ぶ
- 防音の効果のあるアイテムを活用
- 相手に理解してもらう
HSPさんは苦手な音に刺激を受けやすいけど・・
その分、
『好きな音にも良い刺激を受けやすい』です。
なので好きな音や音楽を聴いてリラックスしてください♪
自然のリラックス効果は絶大です。感受性豊かで聴覚が敏感なHSPさんにとって自然の音は癒しを与えてくれるでしょう。
HSPさんは刺激に敏感である気質なゆえに苦労することもたくさんあるでしょう。
しかし自分のことをきちんと理解していくと、自分にできる対策や工夫が見えてくると思います。
音に限らず、ストレスとなる刺激とうまく距離をとっていきましょう。
最後に少し自己紹介させてください
わたしは現在保育士として働いています。幼い時から人間関係に悩み、社会人で社交不安障害・視線恐怖症を発症。
→克服までの12年間の道のりをつづった記事はこちらです。
その当時は眠れないことや強迫観念・強迫行動にも悩まされていました。
現在は繊細で疲れやすい気質=HSPであることを認識して、無理のない生活を送るように心がけて過ごしています。「HSPは個性です。ありのままの自分を受け入れて自分らしく生きていこう」の記事の中で、HSPである自分を受け入れることの大切さを述べています。
心が繊細で他人の機嫌を伺いやすいHSPの気質は、非HSPに比べると不安障害になりやすいのではないか?と思うようになりました。実際に不安障害を経験して見えてきたことを「不安障害とHSPの境界線を体験者の目線から解説」の記事にまとめています。
このブログでは「なぜか自分を好きになれない」という方に向けて、自分を好きになるための考え方や行動の起こし方に関する内容の記事を心を込めて掲載しています。
興味のある方は当ブログあんこもちブログへお気軽にお立ち寄りくださいませ。
今日はこの辺で終わります。お読みいただき、ありがとうございました。